古い家の外壁リフォーム費用相場【築30年目安】と坪数別の内訳
結論
築30年の家は、国土交通省の目安(塗装周期10〜15年)に照らすと塗り替えを2回前後経ている計算になり、坪単価だけでは総額を見誤りやすいタイミングです。劣化状況によって追加費用が変わるため、坪数別の内訳を確認してください。
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築30年の家は、国土交通省の目安に照らすと塗り替えを2回前後経ている計算になり、坪単価×面積だけでは総額を見誤りやすいタイミングです。この記事でわかることは、①坪数別の費用内訳の目安、②築年数が追加費用に影響する理由、③契約前に知っておきたいリスクと相見積もりの考え方、の3点です。
古い家の外壁塗装、費用相場はいくらから?
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坪数と塗料グレードで総額は変わり、古い家は追加費用が起きやすい
外壁塗装の総額は、坪数と塗料グレードで大枠が決まり、そこに古い家特有の下地補修・付帯部塗装が加わるかどうかで変わると考えられます。
費用の内訳は、外壁そのものの塗装費に加えて、足場(塗装作業のために家の周りに組む仮設の骨組み)、下地補修(ひび割れやコケを直してから塗る下準備)、付帯部塗装(雨樋・破風・軒天など外壁以外の部分の塗装)、諸経費(廃材処理・運搬など)の5項目で構成されます。
このうち下地補修と付帯部塗装は、劣化の進み具合によって金額の幅が特に大きくなる項目です。古い家ほどこの2項目が膨らみやすいため、坪数だけを見て総額を判断すると見誤りやすくなります。次のセクションでは、築年数がなぜこの2項目に影響するのかを見ていきましょう。
内訳の全体像——塗装・足場・下地補修・付帯部・諸経費
古い家で増減しやすい項目を整理すると、次のようになります。なかでもシーリング(外壁の目地を埋めるゴム状の素材)の傷みは、下地補修の金額に影響しやすいポイントです。
| 項目 | 内容 | 古い家で増減しやすいか |
|---|---|---|
| 外壁塗装 | 外壁そのものに塗料を塗る工事費 | 坪数・塗料グレードに比例。築年数の影響は小さい |
| 足場 | 塗装作業のために家の周りに組む仮設の骨組み | 延べ床面積に比例。築年数の影響は小さい |
| 下地補修 | 高圧洗浄・ひび割れやシーリングの補修 | 増えやすい。劣化が進むほど金額の幅が広がる |
| 付帯部塗装 | 雨樋・破風・軒天など外壁以外の部分の塗装 | やや増えやすい。傷みが進むと交換が必要になる場合も |
| 諸経費 | 廃材処理・運搬など | 他項目の合計に連動 |
なぜ築年数で費用が変わるのか——塗装周期からわかること
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築30年は塗り替え2回前後を経た計算になり下地補修が増えやすい
築30年前後の家は、標準的な塗装周期に照らすと、新築時からすでに塗り替えを2回前後経ている計算になります。
国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」(令和6年6月改定)は、大規模修繕の周期をおおむね12〜15年程度としています。同省の「賃貸住宅管理業者向け 計画修繕ガイドブック」でも、外壁塗装・防水層はおおむね10〜15年で劣化が進行するとされています。両資料は独立に近いレンジを示していますが、いずれもマンション・賃貸向けの指針であり、戸建て個人住宅を直接対象にした一次統計ではない点には留意が必要です。
この周期を戸建てに参考値として当てはめると、築30年の家は10〜15年ごとの節目を2回前後経ている計算になります。前回の塗装から期間が空くほど、外壁のチョーキング(触ると白い粉がつく現象)やひび割れ、シーリングの切れが進みやすく、下地補修や付帯部塗装が膨らみやすくなると考えられます。
つまり築年数は、それ自体が費用の変数になっていると考えられるのではないでしょうか。次のセクションでは、この違いを費用シミュレーターの試算で具体的に見てみましょう。
わが家の場合はいくら?坪数×塗料×劣化状況で試算する
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坪数・塗料・劣化・屋根同時の4条件で目安総額がわかる
本ページに組み込まれた費用シミュレーターでは、①坪数を選ぶ→②塗料グレードを選ぶ→③劣化状況を選ぶ→④屋根の同時施工の有無を選ぶ、の4ステップで、内訳つきの目安総額をその場で確認できます。結果はあくまで目安であり、実際の金額は現地調査や見積もりで変わります。
たとえば延べ床約99㎡(30坪)・シリコン塗料・屋根は塗装しない条件で試算すると、劣化状況によって総額は次のように変わります。
| 劣化状況 | 下地補修の目安 | 目安総額 |
|---|---|---|
| 細かいひび・シーリングの切れ・チョーキングがある(築15年前後) | 10万〜20万円 | 63万〜103万円 |
| 大きなひび・剥がれ・サイディングの反りや浮きがある(築20年超・放置年数が長い) | 20万〜40万円 | 74万〜125万円 |
同じ30坪・同じ塗料でも、劣化状況の違いだけで目安総額に11万〜22万円ほどの差が出る計算になります。これが前のセクションで触れた「築年数がそのまま費用の変数になる」という構造の具体例です。
編集部注: 上記は編集部が独自の条件(30坪・シリコン塗料)で計算した目安であり、実際の見積り金額を保証するものではありません。坪数や塗料グレードを変えると金額は変わります。
坪数別の費用目安——30坪・40坪でどう変わるか
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延べ床が増えるほど塗装面積・足場代が比例して増える
延べ床面積が増えるほど、外壁の塗装面積と足場の架面積が比例して増えるため、坪数が大きいほど目安総額は上がります。
先ほどと同じシリコン塗料・劣化状況「細かいひび・シーリングの切れ・チョーキングがある」(築15年前後)・屋根なしの条件で、30坪と40坪を比較すると次のようになります。
| 項目 | 30坪 | 40坪 |
|---|---|---|
| 外壁塗装 | 34万〜45万円 | 45万〜60万円 |
| 足場 | 13万〜19万円 | 17万〜25万円 |
| 下地補修 | 10万〜20万円 | 10万〜20万円 |
| 付帯部塗装 | 3万〜10万円 | 3万〜10万円 |
| 諸経費 | 3万〜9万円 | 4万〜12万円 |
| 目安総額 | 63万〜103万円 | 79万〜127万円 |
下地補修と付帯部塗装は劣化状況で決まるため坪数による差は小さく、外壁塗装・足場・諸経費が坪数に応じて増える項目になります。
自宅が30坪・40坪に近い場合は、より詳しい試算例として外壁塗装 30坪の費用相場【2026年】塗料別・劣化別の目安と見積り例3パターンや外壁塗装 40坪の費用相場【2026年】塗料別・劣化別の目安と30坪との違いもあわせてご確認ください。
相場を知っておくことが、訪問販売・点検商法への備えになる理由
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屋根の点検商法の相談は2022年度に過去5年最多、契約者の8割超が60代以上
相場を先に把握しておくことは、契約を急がされたときにその場で判断しないための実践的な備えになると考えられます。
国民生活センターの「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」によれば、屋根工事の点検商法の相談件数は2022年度に過去5年で最多となり、2018年度の約3倍に増加しました。契約当事者の8割超が60歳以上です。
典型的な手口は、近所で工事をしていると装って訪問し、無料点検を口実に「このままだと雨漏りしますよ」などと不安をあおって、その場で契約させるというものです。国民生活センターの別の統計「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」でも、屋根・壁・増改築・塗装・内装を含む訪問販売リフォームの相談件数は、2021年9,756件から2023年11,861件へと増加が続いています。両調査は対象範囲が異なり、点検商法は屋根工事に限定した集計、訪問販売統計はより広い工事種別を含む集計である点は区別して見る必要があります。
あらかじめ相場を知っておけば、その場で即決しなくても「一度持ち帰って検討する」という判断がしやすくなるのではないでしょうか。
注意: 「無料点検」を名目に訪問し、不安をあおって契約を急がせる手口が報告されています。その場での即決は避け、まず相場を確認する時間を取りましょう。
✍️ 編集部からの一言アドバイス
【結論】: 「今すぐ決めないと」と急かされても、その場で契約書に署名せず、まず相場を確認する時間を取りましょう。
一次情報を検証する中で編集部が繰り返し確認しているのは、無料点検をきっかけにその場で契約に至ってしまうケースが目立つという傾向です。特定商取引法にもとづき、訪問販売で契約した場合は契約書面を受け取った日から原則8日間はクーリング・オフで無条件解約できます。このアドバイスは kokusen.go.jp 内の一次情報「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」にも裏付けられています。
手口の詳細や、契約してしまった後の対処法は外壁塗装の訪問販売は断っていい?点検商法の手口と、契約してしまった後の8日間で解説しています。
屋根の同時施工と、実家・空き家の場合に考えること
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足場は外壁・屋根で共用でき、実家が空き家に近いなら解体も選択肢に入る
屋根も一緒に塗り替えるべきか
外壁と屋根を別々に発注すると、足場を2回組むことになり、その分の費用が重複しやすくなります。
足場は外壁塗装でも屋根塗装でも同じものを使えるため、外壁と屋根を同時に発注すると、足場代を1回分にまとめられるという構造があります。
先ほどのシミュレーターで「屋根塗装も同時に」を選ぶと、この足場の共用分を織り込んだ目安総額を確認できます。たとえば30坪・シリコン塗料・劣化状況「大きなひび・剥がれがある」の条件では、屋根なしの目安総額74万〜125万円に対し、屋根同時では101万〜167万円という目安になります(屋根塗装の追加分を含む総額です)。
この差額は「同時施工による割引額」ではなく、屋根塗装そのものの工事費が加わった結果である点には注意が必要です。ただし、外壁の劣化が進んでいる場合は屋根も同時期に傷んでいることが多いため、足場を1回で済ませられるタイミングで同時施工を検討する価値はあると考えられます。
実家や空き家に近い家の場合
実家や親の家が空き家に近い状態の場合、リフォームして住み続けるか、解体するかという選択肢も視野に入ってきます。
国土交通省の「令和6年空き家所有者実態調査」によれば、相続で取得された空き家の7割超は1980年(昭和55年)以前に建築されたもので、腐朽・破損が生じているとされています。これは空き家全体の傾向を示す調査であり、現在人が住み続けている持ち家の劣化率とは調査の対象・前提が異なる点には注意が必要です。
とはいえ、築年数が古い家ほど下地補修が必要になりやすいという構造は、居住中の家にも空き家にも共通する部分があります。実家の状態を確認する際は、リフォームの費用感と合わせて、解体という選択肢も視野に入れたうえで、家族で方針を話し合っておくと判断がしやすくなるのではないでしょうか。外壁だけでなく雨漏りが気になる場合は、雨漏り修理の費用相場【2026年】原因箇所別の金額と、塗装だけでは直らない理由もあわせてご確認ください。
費用で損をしないための業者選びの基本
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相見積もりを取り1社の言い値で即決しないことが基本
費用で損をしないための基本は、1社だけの見積もりで即決せず、複数の業者から相見積もりを取ることです。
同じ坪数・同じ塗料グレードでも、業者によって提示される金額には幅があります。相見積もりを取ることで、提示された金額が相場からどれくらい離れているかを判断しやすくなります。複数の見積もりを比較する視点自体が、前のセクションで触れた訪問販売・点検商法への備えにもつながると考えられます。
ポイント: 相見積もりを取る際は、本記事のシミュレーターで確認した坪数・塗料グレード・劣化状況の条件を業者にも伝えると、見積もり内容をそろえて比較しやすくなります。
業者の種類や、契約前に確認しておきたい項目については、外壁塗装の業者の選び方【2026年】依頼先5タイプの違いと、契約前に確認する10項目で詳しく解説しています。
まとめ|次に確認すること
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築年数を踏まえたうえで複数業者に相見積もりを取る
築30年前後の家は、国土交通省の目安に照らすと塗り替えを2回前後経ている計算になり、坪単価だけでは総額を見誤りやすいタイミングです。本記事のシミュレーターで坪数・塗料・劣化状況を入れて目安総額を確認したうえで、複数業者から相見積もりを取ることが、金額の妥当性を判断する基準になります。訪問販売で契約を急かされても、その場で判断する必要はありません。助成金は着工前の申請が原則で、自治体ごとに条件が異なります。自治体の制度の探し方は外壁塗装で助成金・補助金は使える?【2026年】自治体制度の探し方と、着工前に確認する4つのことで整理しています。
本記事で示す金額はいずれも目安であり、実際の費用は建物の状態・立地・依頼する業者によって異なります。契約前には必ず複数業者から現地調査を伴う見積もりを取得してください。
本記事は、修繕ラボ編集部が、国土交通省・国民生活センター・住宅金融支援機構の公表情報を検証のうえ構成しています。助成金の条件・金額は自治体・年度により変わるため、必ず居住する自治体の最新情報をご確認ください。

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業者に頼むか迷っている段階でも、無料の見積り・相談から始められます。
一級建築士事務所が運営する一括見積りサイト。見積りの内容を第三者の建築士が確認できます。利用は無料。
よくある質問
外壁塗装で自治体の助成金・補助金は使えますか?
自治体ごとに対象工事・上限額・受付方式が異なり、着工前の申請が原則です。予算の上限に達すると年度途中でも受付が終了することがあるため、契約を急ぐ前に自分の自治体に制度があるか確認することをおすすめします。金額は自治体ごとに異なり、断定はできません。
訪問販売で契約してしまいました。解約できますか?
特定商取引法にもとづき、契約書面を受け取った日から原則8日間はクーリング・オフで無条件解約できます。国民生活センターによれば、施工不良(塗り残し・塗りムラなど)が見つかった場合は、写真に記録したうえで事業者や消費生活センターに相談するのが基本的な対応とされています。
外壁塗装の費用はローンを組めますか?
住宅金融支援機構のグリーンリフォームローンは、省エネ改修工事と同額までであれば外壁塗装などその他のリフォームにも充当でき、工事費合計の融資上限は1,000万円です。ただし、外壁塗装単独では対象外となる点に注意が必要です。
雨漏りしている場合、外壁塗装だけで直りますか?
雨漏りの原因が屋根や防水層など外壁以外の部分にある場合は、外壁塗装だけでは直らないことがあります。原因箇所を特定したうえで対処する必要があるため、まずは原因ごとの費用感を確認しておくと判断しやすくなります。
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出典・参考
- 国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」(令和6年6月改定)公的機関
- 国土交通省「賃貸住宅管理業者向け 計画修繕ガイドブック」公的機関
- 国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」公的機関
- 国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」公的機関
- 国民生活センター 消費者トラブルFAQ「【外壁塗装】突然訪問を受けて契約した。解約したい。」ほか公的機関
- 国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」公的機関
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